東京オリンピック・パラリンピックの開会式の音楽担当であったミュージシャンの小山田圭吾さんが辞任した。遅きに失したと考えるが、これまでの経緯を振り返っておこう。
小山田さんは、小学生時から高等学校生時にかけて、障害のある同級生に対して凄惨な暴行・虐待を繰り返し、成人後の1990年代、雑誌のインタヴューでその事実を公開した。報道では虐めと表現されているが、小山田さんが行った行為はそのような言葉では言い表すことのできない凄惨なものだ。そして、報道ではその行為を公開した行為を告白と呼んでいるが、とても真摯な反省をしているとは思われないものであり、むしろ真摯な反省を行わずに嘲笑気味に事実を公開することにより、同級生に対して二次被害を与えるようなものであった。小山田さんは雑誌の表現には事実誤認や誇張があると主張するが、そうであれば、何が事実誤認や誇張なのか、即座に説明しなければならなかったはずだ。雑誌掲載後、長期間放置した以上、事実だと受け取るのが順当だ。また、成人後に嘲笑気味に事実を公開したことにより、小山田さんの行為は未成年時に行ったことだと弁明することさえできないものとなっている。
このような状況の下で、小山田さんが東京オリンピック・パラリンピックの開会式の音楽担当を外れることは当然のことだと考える。
|