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英字入力との併用

記号の配列の不一致
JISキーボードNO」で、「ローマ字入力を行うユーザーの迷惑にならない範囲で親指シフト入力が可能なキーボードを製造すること」に言及した。また、英字入力の障害にならないようにすることも必要だ。

そのような視点で、前回提示したキーボードを今一度眺めてみると、どうもすっきりしていない。親指シフトの場合と、英字入力やローマ字入力の場合で、記号の配列が全くと言ってよいほど異なるためだ。同じキーが割り当てられているのは「(」と「)」(最上段の右手中指と薬指の位置)だけだ。最上段などをみていると、非常に入り組んでいるという印象を受ける。

確かに、日本語入力の場合と英字入力の場合では、それぞれの記号の使用頻度が大きく異なることは間違いないであろうが、それぞれ記号の配列を覚えなければならないとすると負担が大きい。考えるに、記号の配列は親指シフトの基本的な要素ではないのではないか。それよりも、一人のユーザーが日本語入力も英字入力も行う機会が増えてきたことなどに鑑み、せめて記号の配列だけはできるだけ統一することができないか考えてみた。すると、それなりに配列の統一は可能であることが分かった。

新しいキーボードの提唱
規格乱立ということになりかねないので、本当は新しいキー配列を提唱することは避けたかったのだが、キーボードにはこのぐらいすっきりしていてほしいという発想に基づいて、親指シフトの配列に最低限の改変を加えてみた。


基本的には親指シフトの場合の記号キーを英字入力の場合と同じキーに移動している。たとえば「/」(下段の右手小指の位置)は、英字入力の場合は単独で、親指シフトの場合は青シフト・キーと同時に打鍵する。なお、「8」と「9」(最上段の右手中指と薬指の位置)は、親指シフトの場合も英字入力の場合も単独で打鍵すると数字になるが、親指シフトの場合に青シフト・キーと同時に打鍵すると「<」または「>」になる。親指シフトの場合に、英字入力の場合と同じキーを割り当てることができなかったのは、「+」、「,」、「.」、「<」、「>」、「?」の6つだけだ。エスケイプ・キーを残すことはできなかったが、大きな問題ではないであろう。

入力方法の説明も再掲しておこう。

赤字の濁音と赤マーク赤シフト・キーと同時に打鍵する。青字の濁音、半濁音などの緑字青マーク青シフト・キーと同時に打鍵する。それ以外は単独で打鍵する。

(2004年2月29日掲載、2012年2月18日更新)

やまぶきRを用いたカスタマイズ
親指ひゅんQからやまぶきRに乗り換え、配列の変更が容易になった。そして、この項で提唱しているキー配列を実現させた。なお、親指ひゅんQには15年間世話になった。感謝している。

(2011年2月10日執筆、2024年8月5日掲載)

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